きっかけ
社会人として3年間メーカーの営業部門で働いた後、環境問題への関心からキャリアチェンジを決意しました。日本の大学では経済学を専攻していましたが、仕事で関わった製造プロセスの環境負荷を目の当たりにするうちに、環境分野での専門性を身につけたいという思いが日に日に強くなっていきました。
調べるうちに、環境科学の分野で全米トップクラスの研究実績を誇るUC Davisの存在を知りました。特に農業と環境の持続可能性に関する研究が世界的に高く評価されている点に惹かれ、留学を決断。Amethyst Academyに相談し、社会人経験を強みとして活かす出願戦略を一緒に組み立てました。
苦労したこと
社会人経験者ならではの苦労がいくつもありました。まず、3年間の社会人生活を経て再び「学生」に戻ることへの心理的な不安。周囲の学生は自分より4〜5歳若く、彼らのエネルギーや吸収力の速さに圧倒される場面も少なくありませんでした。
もうひとつの大きな壁は理系科目の基礎でした。経済学部出身のため、化学や生物学の基礎知識が圧倒的に不足していたのです。最初のケミストリーの授業では、周囲の学生が当然のように理解している内容についていけず、本気で挫折しかけました。教授のオフィスアワーに通い詰め、チューターにも助けてもらいながら、必死に基礎を固めた半年間でした。
英語力の変化
渡米前のTOEFLスコアは65点でした。社会人時代にある程度のビジネス英語は身についていたものの、学術的な英語は全く別物でした。1年後には92点まで伸び、特に学術論文を読む力が飛躍的に向上しました。
転機となったのは、研究室でのディスカッションです。毎週のラボミーティングで最新の論文を読み、自分の見解を英語で述べることを繰り返すうちに、アカデミックな英語が自然と身についていきました。社会人経験で培った「論理的に説明する力」が、英語でのプレゼンテーションにも活きたと感じています。
現地での生活
デイビスはサクラメントの西に位置する小さな大学街で、「自転車の街」として知られています。キャンパス内はもちろん、街全体が自転車で移動できるコンパクトさで、車がなくても快適に生活できました。
周辺には広大な農場が広がり、自然豊かな環境の中で学べることが大きな魅力です。ファーマーズマーケットでは新鮮な地元の野菜や果物が手に入り、環境科学を学ぶ身として「食と環境のつながり」を日常的に感じられる生活でした。研究室の仲間とは共同研究だけでなく、週末のハイキングやBBQを通じて深い絆を築くことができました。
印象に残った授業
最も印象に残っているのは「Sustainable Agriculture」の授業です。UC Davisが持つ大学農場で実際に作物を育てながら、持続可能な農業について理論と実践の両面から学びました。
化学肥料を使わない有機農法の実験や、水資源の効率的な利用方法の研究など、教科書だけでは得られない体験型の学びが詰まっていました。この授業を通じて、環境問題は机上の議論ではなく、実際に手を動かしながら解決策を模索していくものだという実感を得ました。
卒業後・今後
卒業後は国際環境NGOでのインターンシップを経験しました。東南アジアでの森林保全プロジェクトに携わり、現地の農家と協力しながら持続可能な土地利用の方法を提案する業務に従事しました。
現在は、国連環境計画(UNEP)への就職を目指して準備を進めています。UC Davisで得た環境科学の専門知識と、社会人時代に培ったビジネスの視点、そしてNGOでの実務経験を掛け合わせることで、国際的な環境政策の現場で貢献できると信じています。
後輩へのアドバイス
社会人からの留学は決して遅くありません。むしろ、明確な目的意識を持って留学できるため、学びの効率は驚くほど高くなります。18歳の頃には漠然としか感じなかった「なぜ学ぶのか」という問いに、社会人経験を経た後なら具体的に答えられるはずです。
キャリアを一度中断することへの恐怖はあると思います。しかし、留学で得られる専門性と国際的な視野は、長期的なキャリアにおいて必ずプラスになります。迷っているなら、まずはAmethyst Academyの無料相談で自分の可能性を客観的に整理してみてください。一歩踏み出す価値は、必ずあります。